ライバル会社の経営事項審査(経営規模等評価結果通知書)を見るポイント 2

前回に引き続き、ライバル会社の経営事項審査結果を見るポイントをご紹介します。
ライバル会社の借入金の確認
4.支払利息 左側下部に記載
会社がいくら利息を支払っているかが分かります。借入金額までは記載されていない為、支払利息額から借入金額を推測します。
例えば、支払利息が1000万円ある会社が利率2%で借り入れしている場合は5億円(1000万円÷2%)、利率4%で借り入れしている場合は2.5億円(1000万円÷4%)という形で借入金額を推測します。
なお、支払利息の1つ上の段に受取利息配当金があります。キャッシュリッチな会社はお金を貸し付けたり等の運用で、子会社がある会社は子会社からの配当金で収入を得ます。
支払利息よりも受取利息配当金が上回っている会社は、財務面で盤石の会社と言えるかもしれません。
ライバル会社の福利厚生レベルの確認
5.退職一時金制度若しくは企業年金制度導入の有無
退職金制度の有無が分かります。中小企業では、退職金制度がない会社が多く見受けられます。退職金制度があれば、ある程度組織がしっかりしていることが推測されます。
ただし、経営事項審査の点数を上げる対策として、形ばかりの少額の退職金制度を設けている会社があるのも事実です。1つ下の段の法定外労働災害補償制度の加入の有無も併せて確認してみましょう。
ライバル会社の事務レベルの確認
6.公認会計士等の数・2級登録経理試験合格者の数
公認会計士等の数とは、1級建設業経理士等の数です。はじめ、社員として公認会計士が居るのかと驚きましたが、そのケースはまれで、ほとんどが1級建設業経理士の数です。
公認会計士と1級建設業経理士では、月とスッポンほど難易度が違うのですが、経営事項審査では同じ扱いです。公認会計士等の数値がある場合は、事務部門でもしっかりした人材が居ることが推測されます。
以上、ライバル会社の経営事項審査結果を見るポイントを3つ紹介しました。
「ライバル会社の経営事項審査(経営規模等評価結果通知書)を見るポイント 3」で、さらに3つのポイントをご紹介します。